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現地レポート

【記事】可変施肥機を活用した大麦の可変追肥の実証が行われました。

 本年3月下旬~4月上旬に、羽咋市の大麦ほ場において、データ駆動型水田収益向上モデル実証コンソーシアム(代表機関:石川県農林総合研究センター農業試験場)による大麦の可変追肥の実証が行われました。

 大麦は、本県の水田転換作物として非常に重要な品目で、県内では多くの担い手が作付けを行っています。担い手が大麦栽培で収益を確保するには高収量を実現する必要があり、栽培技術の中でも特に『追肥』の作業が収量を決定する非常に重要な作業になっています。

 しかし、近年、追肥作業に利用する肥料の価格は上昇傾向にあるため、生育に応じた最適な追肥を行い、極力無駄な肥料散布を行わないことが低コスト化に向けたポイントになります。

 そこで、データ駆動型水田収益向上モデル実証コンソーシアムでは、人工衛星によって大麦の生育状態を診断、生育に応じた追肥量を決定し、『可変施肥ハイクリブーム』というスマート農業機器によって、ほ場内を可変追肥する実証を実施しました。

 現地ほ場で行われた実証では、約40筆のほ場で生育状態に応じた可変追肥が行われ、散布した肥料の量や作業性の評価などが行われました。

 また、実証に取り組む経営体からは、『肥料の量を最適化することでコスト低減を図ることができる。さらに、収量増加につながるのなら、非常に良い技術だ』との声が聞かれました。

 データ駆動型水田収益向上モデル実証コンソーシアムでは、今後、実証ほ場の収量データなどを分析して、可変追肥の効果を明らかにするとともに、大麦栽培におけるスマート農業技術体系を確立して本技術の社会実装を図っていくこととしています。

※なお、本実証は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:土5D2、課題名:大麦の生産拡大と低コスト化を目指したデータ駆動型水田収益向上モデルの実証)」(事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)の支援により実施しています。